I
N
T
E
R
V
I
E
W

RESEARCH AND DEVELOPMENT

S.K.

研究開発ユニット/
フライトコントロール

2017年入社

#01

試行錯誤を繰り返し、手探りで新しい価値を生み出す

大学院で航空機およびロボット制御の研究をしていた際、学生時代の先輩との縁でACSLを知りインターンとして入社しました。大学院で研究している専門性を生かし、数式を扱いながら開発上の問題解決に取り組む仕事に魅力を感じ、正式入社を決めました。

入社1年目から様々なプロジェクトに関わる機会がありました。その過程で感じたことは、産業用ドローンによる世界初のプロジェクトを次々と動かしていく楽しさです。一般的に企業の製品開発では、確実なプロセスを経て成功させることが求められるものだと思います。一方、前例のないプロジェクトを手がけるACSLでは、試行錯誤を繰り返しながら開発を進めていくことを容認する文化があります。もちろん、前例のない技術に対して一定の成果が求められる難しさはあります。しかし、私は逆に、試行錯誤を繰り返しながら世界初の新しい価値を生み出していく仕事に強い魅力を感じています。

#02

前例のない「下水管内を壊れずに進み続ける」
ドローンを開発

思い入れの深いプロジェクトを一つ挙げるとすれば、閉鎖環境点検ドローン「AirSlider®︎Fi(ファイ)4」の開発でしょうか。このドローンは、下水管の中など、人が容易に立ち入れない場所を観測・点検するために作られました。特徴は障害物にぶつかっても壊れず、ちゃんと進み続けられること。下水管内は水や汚物がある劣悪な環境で、かつ条件は一定ではありません。
空を飛ぶドローンであれば風の影響を考慮するだけでも設計できますが、Fi4に関してはさまざまな飛行環境を想定し、ボディの素材、形状や飛行制御に独自の工夫を加えました。特に、空を飛ぶことと水に浮かぶこととの両立を目指して設計された「水空両用の船」のような機体形状は特徴的だと思います。

開発期間は約1年。ここでも試行錯誤を繰り返し、多数のプロトタイプ製作を経て実用化に至りました。現在は開発パートナーである企業の水道管検査事業で活躍しているほか、電力会社での発電所のパイプ検査にも活用されています。

#03

難しい要望にも安易に「ノー」とは言わない理由

こうした前例のないプロジェクトを進めていく際には、当然ながら不安を覚えることもあります。成果物のレベルはもちろん、スピードも求められる仕事であり、多くの関係者を巻き込んでいく上ではプロジェクトマネジメントの苦労もあります。ときには、クライアントから突然難しい要望が寄せられることも。それでも私は、できる限り「ノー」とは言わないようにしています。開発が進んでいく中で新しいアイデアが出てくるのは当たり前です。目的に向かって筋が通っている要望に対しては、「当初の仕様にないからできません」とは言わずに可能な限り実現できるよう検討しています。

そう思うようになった原点は、Fi4の開発に携わり、下水管検査を担当する現場の方々とともに試行錯誤してドローンを飛ばした現場にあります。
開発者とエンドユーザーの距離が近いのはACSLの特徴かもしれません。現場の方々がちゃんと使えるドローンを作りたいと考えるからこそ、現場の要望に最大限応えていきたいと考えています。また、このような姿勢が、ACSLがクライアント企業から信頼を得ることにつながっていると思っています。

#04

空撮や点検だけじゃない。ドローンの可能性を広げ社会課題解決へ

現在のACSLは、まだまだスタートアップの気風が残っていると思います。新しい挑戦にもスピード感を持って取り組めるのは私たちの強みでしょう。一方で、自社製品として産業用ドローンを量産化していく計画も動き始めています。ビジネスの拡大に向けて一定レベルの仕組み化を進めながら、面倒なプロセスに縛られすぎることなく、試行錯誤する文化を維持していく。今後はそんな組織作りに貢献してくれるような人材も必要だと感じています。

プロジェクトベースで個人的に注目しているのは、慢性的な人手不足などの物流の問題を解決する「デリバリードローン」です。国内でもさまざまな実証実験が進められていますが、飛行時間などの物理的な課題があり商用利用には至っていません。私はこの状況を前に進めていきたいと考えています。現状では、ドローンの仕事は空撮、農薬散布やインフラ点検が中心ですが、活躍できる可能性は他にもまだまだあるはずです。試行錯誤によって新たな機能を実現し、社会課題を直接解決していく。こんな面白い仕事はそうそうないと思っています。

MESSAGE

個性が融合する組織を目指して、みんなが輝ける場を作りたい。
研究開発ユニット/
フライトコントロール
S.K.